まるで鯨の身を切り取ったらさもあらん?の様な見かけです。黒い鯨の皮の下に鯨の脂がこんなふうになっているのだろうか?
はじめて食べた時、特に説明を受けなくてもそうかな?と思えました。
いつもの様にお使い物にとデパートへ買いに行ったら、12月初めに無くなったんです。と言う。
無くなったって?え?どういうことですか?
だいたい私は鯨羊羹とゆりね羊羹の2種類がお気に入りでよく遠方に出かけるときやお使い物に使っていました。
そのゆりね羊羹は、数年前に近所の火事の延焼で工場が焼け、店主の高齢化と跡取りがないこともあって廃業されたのです。
一切れづつに切ったものもあって食べ易く、百合根の風味も良く茶人にも好評でした。
ある千家全国大会が地元であった時も供されていた様で私のお茶の先生から所望された事もありました。
百合根入りを謳う他の商品も買ってみましたが、全然違いました。
そこが無くなって、鯨羊羹だけは絶対無くならないでね!と思っていました。お店も大きく百貨店にもあったので大丈夫だろうと思っておりましたのに、コロナの影響はここにも波及していた様です。
他のお菓子も色々あって、どれも安定した美味しさで地元銘菓でした。
昨今はお茶を習う人も少なくなり、洋菓子におされがちなのでしょうが、一度消えると再現は難しいので鯨羊羹だけは残して欲しかったです。
尾道は近年移住者も増えて少しづつ賑やかになった様に思っていたのです本当に残念でなりません。
鯨の脂の部分は道明寺粉を使ってあり西日本方面の桜餅の皮に使われているものでブツブツした食感と風味が味わい深いです。皮の部分は寒天です。
もう食べれないけれど、この記憶は残ります。
いつか再建されたら良いなと願っています。
京都でも何百年も続いたお店が後継者不足で廃業される事もある様です。
京都に「すはま」といわれるお菓子があるのですが、そこも無くなる寸前だったのを若いお嬢さんが受け継いで頑張ってらっしゃいます。
https://co-trip.jp/article/338935/
美味しい記憶は失くしたくないので有り難いです。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。
今日はクリスマスイブ愉しいひとときを。